Ⅰ 信号の種類と意味
道路を通行する歩行者や車など(自動車、原動機付自転車、軽車両)は信号機の表示する信号、または警察官や交通巡視員(警察職員)などの手信号や灯火による信号に従わなければなりません。
1 信号機の信号などに従うこと
信号機の信号は、信号機に対面する交通に対しての意味を表示している。歩行者や車などは前方(対面)の信号に従わなければなりません。
2 信号機の信号の種類と意味
① 赤色の灯火
歩行者は進んではいけません。
車や路面電車は停止位置(基本的に停止線)を越えて進んではいけません。すでに左折している車両や路面電車は、左折方向の信号が赤でもそのまま進むことができます。交差点ですでに右折している(前方の青信号や青の右折の矢印信号に従って右折した)車両や路面電車は、右折方向(交差する交通)の信号が赤でもそのまま進むことができます。この場合、その車両や路面電車は青色の灯火に従って進んでくる車両や路面電車の進行を妨げてはいけません。ただし、軽車両(自転車、リヤカー、荷車など)や2段階の右折方法により右折する原動機付自転車は、右折方向の信号が赤の時は、その右折している地点で停止していなければなりません。
② 黄色の灯火(黄色の灯火の点滅ではありません)
歩行者は横断を始めてはいけません。横断中の歩行者は、速やかに横断を終わるか、横断をやめて引き返さなければなりません。
車両や路面電車は停止位置(基本的に停止線)から先へ進んではいけません。しかし、黄色の灯火に変わったときに停止位置に近づいていて、安全に停止することができない(急ブレーキとなり同乗者に対する危険、追突される危険、転倒やスリップなどの危険が予測される)場合は、そのまま進むことができます。
③ 青色の灯火(「進め」ではなく、「状況がよければ進んでもよい」という意味です。)
歩行者は進むことができます。
車両(軽車両を除く)は、路面電車は直進、左折、右折することができます。ただし、2段階の右折方法により右折する原動機付自転車は、右折する地点まで直進し、その地点で向きを変え、進むべき方向の信号が青になるのを待ちます。
軽車両(自転車、リヤカー、荷車など)は直進、左折することができます。右折するときは、右折する地点まで直進し、その地点で向きを変え、進むべき方向の信号が青になるのを待ちます。
④ 青色の灯火の矢印(青色は「〜できる、可能」という意味が込められています)
車両は矢印の方向に進むことができます(基本的な決まり)。しかし、右折の矢印の場合には、軽車両(自転車、リヤカー、荷車など)や2段階の右折方法により右折する原動機付自転車は進むことができません。
⑤ 青色の灯火の点滅(人の形の(歩行者用)信号です。歩行者は横断を始めてはいけません。横断中の歩行者は速やかに渡るか、渡ってすぐなら引き返さなければなりません。)
⑥ 黄色の灯火の点滅
歩行者や車両や路面電車は、他の交通に注意して進むことができます。
⑦ 黄色の灯火の矢印
路面電車に対する信号であって、歩行者や車両は進んではいけません。路面電車は矢印の方向に進むことができます。
⑧ 赤色の灯火の点滅
歩行者は他の交通に注意して進むことができます。
車両や路面電車は、停止位置(基本的に停止線)で一時停止し、安全確認した後に進むことができます。
⑨ 人の形の記号がある信号機の青色の灯火
歩行者は進むことができます。
⑩ 人の形の記号がある信号機の赤色の灯火
歩行者は横断してはいけません。
⑪ バス専用などの表示板のある信号
表示板に示された車両だけがその信号に従います。
⑫「左折可」の標示板があるとき
道路の左端や信号機に「左折可」(白地に青い左向きの矢印)の標示板があるときは、車は前方の信号が赤や黄であっても、歩行者などまわりの交通に注意しながら左折することができます。この場合、信号機の信号に従って進行している歩行者や自転車、他の車の通行を妨げてはいけません。
⑬ 信号機の信号と異なる手信号など
警察官や交通巡視員(警察職員)の手信号や灯火による信号が信号機の信号と異なる場合は、その手信号に従わなければなりません(緊急の場合が多い)。
3 警察官や交通巡視員による信号(災害時や信号の停電時に備えて覚えましょう)
① 手信号
警察官や交通巡視員(警察職員)に対面(背面)していれば、腕の上げ下げは関係なく、信号機の赤色の意味と同じ。
警察官や交通巡視員(警察職員)に側面(横向きに面)しているときに、警察官や交通巡視員(警察職員)が腕を横に広げた水平状態から下半分(180度)を振っていれば、信号機の青色の意味と同じ。反対に腕を横に広げた状態から真上に向かって上げている間は、信号機の黄色と同じ。腕が完全に真上に向いている時は信号機の赤色と同じ。
問題に警察官などのイラストが描かれている場合は、間違いにくいが文章だけで出題される場合もあるので、学科教本(問題集)の言い回しに慣れておきましょう。