ドライバー日記

世の中から交通事故を無くしたい。

ざんねんな運転【交差点の左折】

 今日も交通死亡事故が起きています。少しでも交通事故が減らせたら、そういう気持ちでドライバー日記を書いています。ほぼ毎日、自動車と125ccのバイクで運転して生計を立てているプロドライバー兼ライダーです。ですから、危険な運転にはしょっちゅう遭遇します。怒りを飛び越えて、とてもざんねんな気持ちになります。なんとか交通事故や交通渋滞を減らしたい。そのためには、道路を利用するみなさまの協力無しでは不可能なのです。

【交差点の左折】

 交通事故の半数以上が交差点やその付近で起きていることをご存じでしょうか。なぜなら、さまざまな交通が交わるからです。大型トラックが左折時に自転車を巻き込んでしまい......などというニュースを見聞きしたことはないでしょうか。このような左折時に起きてしまう交通事故を防ぐにはいくつかのポイントがあります。

1 交差点の30m手前までに左端に寄ります。交差点の手前30mに近づくと、車線や中央線が破線(5m間隔に引かれている白線)が実線に変わります。その実線までに運転している車の内輪差の分だけ空けて、自転車や原動機付自転車が入ってこれないように左端に寄せましょう。

 自転車専用の道路標示が目立つようになってからだろうか。わざわざ、自転車専用の標示に入らないようにして、左折しているドライバーがいらっしゃいますが、これではかえって巻き込み事故を招いてしまいます。専用通行帯はバス専用であっても、左折する場合や緊急自動車に進路をゆずる場合は入っても構いません。歩道(縁石や段差で車道と区切られている歩行者のための道路)が設けられている道路では、内輪差による後輪の乗り上げなどに注意しながら、左端にいっぱいまで寄せるのが重要です。左端に寄せることで、自転車や原付バイク等の巻き込み事故を防ぎます

2 左にハンドルを切る(まわす)前までには、最終の巻き込み確認、左のドアミラーと目視をする(ミラーに映らない部分を見る)のだ。ちなみに目視だが、みなさんはどの辺りを見ているでしょうか。教習所でもの教習指導員によって教え方が微妙に違います。なぜかというと教習指導員も指導係がいて、その指導係も人によって教え方が微妙に違うからです。肩付近まで振り返って見るとか、この辺を見るとか(この辺ってどこだよ!)教習指導員によって教え方が違うのはきっと伝え方の違いです。

 私が教わったある教習指導員は、わざわざ教習車から降りて、ドアミラーに映らない部分(死角)に立ってここを見るんですよ、と教えてくれたのはとても感動しました。振り向きすぎなくていいんだということに気づかされました。

3 ハンドルを左に切っている(まわしている)間はすでに車は交差点に入っているので、進行方向を見ましょう。例えば、曲がった先の駐停車車両がいないか、その駐停車車両影の影から横断車が飛び出してこないかどうか、自転車が横切ってこないかなど、早めに確認しましょう。また、車体のふらつき防止にもなります。1で書きましたように、左端に寄らない車は曲がったあとも車体左後部がいつまでも交差点内に残っていますので、直進車の進行を妨げてしまいますし、接触の危険もあります。

 左折中の速度は徐行です。徐行とはすぐに停止できる速度で、判例には時速10キロ以内、ブレーキをかけて1m以内で停止する速度と言われています。しかしながら、速度計を見て運転するわけにはいきませんので、大雑把に言ってしまえば、交差点を右左折していて、横断者や自転車と衝突することはない速さなのです。だからといって、某運送会社のトラックやバス会社のバスのように、青信号で明らかに横断者がいないにもかかわらず、交差点の横断歩道手前で一時停止していたら、安全は確保できても交通の円滑は失われてしまいます。今では一般ドライバーも青信号で一時停止する始末、何とかならないものかなとモヤモヤしています。

まとめ

 今後ますます高齢運転者が増加します。免許を取得して50年以上経過しています。免許センターにおいて、免許更新で講習を受けますが、50年以上前のことを覚えているでしょうか、経験だけで運転している高齢ドライバーがほとんどです。高齢者が若い人に合わせるのはとても困難です。ですから、若いドライバーが高齢ドライバーに合わせていかなければなりません。誰しもいつかは年を取ります。もう一度自分の運転を振り返って、他者(車)に迷惑をかけていないか確かめると良いかもしれません。