ドライバー日記

世の中から交通事故を無くしたい。

本免学科試験対策7【有料級】「悪条件下での運転」

Ⅰ 夜間の運転

 夜間は昼間に比べて、歩行者や他の車が見えにくく、発見が遅れることがあるため、運転中の危険が多くなります。

 また、速度を出している車や酒に酔っている歩行者がいることがあるので、慎重な運転をしなければなりません。

1 前照灯と視界

 ① 前照灯の照射範囲

  夜間の照明のない道路では、前照灯の照射する範囲しか見えません。

  前照灯の光は上向きで100メートル、下向きで40メートル前方の障害物を確認できる程度の明るさですから、この範囲内で車が停止できる速度で走行しなければ危険です。例えば、前照灯を下向きにして時速60キロメートルで走行中に、障害物を発見した場合は、(停止距離が約44メートルなので)障害物を避けきれなくなります。同じ道路でも、夜間は昼間より速度を落とし、車間距離を長めにとって運転することが大切です。

 ② 色による見え方の違い

  夜間は黒っぽい服を着ている歩行者や自転車に乗っている人は、見えにくいことがあります。

 ③ 対向車のライトと眩惑(げんわく)

  夜間、対向車のライトを直接目に受けると、眩しさのために一瞬見えなくなることがあります。これを眩惑といいます。

  眩惑された目が正常な視力に回復するまでには、少なくとも数秒かかります。眩惑された状態で車を運転することは、目を閉じて運転することと同じで非常に危険です。

  対向車のライトが眩しいときは、視点をやや左前方に移して、目が眩まないようにします。また、他の車と行き違うときは、あらかじめ手前で前照灯を下向きにして相手が眩しくないようにします。

 ④ 蒸発現象

  夜間に、自分の車のライトと対向車のライトで道路の中央付近の歩行者や自転車がが見えなくなることがあります。これを蒸発現象といいます。

  蒸発現象は特に暗い道で起こりやすいので十分注意しましょう。

  また、夜間に雨が降ると、ライトの光が濡れた路面などに乱反射して、いっそう見えにくくなることがあるので、前方に注意を払い、減速して進行しましょう。

 ⑤ 夜間の運転と距離感

  夜間は、前車や対向車までの距離感を、相手の車の尾灯や前照灯の位置や明るさによって判断します。大型車は、前照灯と尾灯の取り付け位置が普通車に比べて高い場所にあるため、前を走っている大型車までの距離を実際より長く判断したり、対向の大型車の位置を実際より遠くに判断しがちです。

  また、2輪車は4輪車に比べて、前照灯が暗く前照灯が少ないため、対向の二輪車を見落としたり、実際の位置より遠くに判断しがちなので注意しましょう。